大きな穴に落ちてゆく夢〜同じ夢シリーズ1

大きな穴というのは違うかもしれない。だだっ広い荒れ野を、直径数百メートルの円形に、深さ50メートルくらいくり抜いたカンジの、小規模クレーターか露天掘りのような雰囲気の巨大な穴である。

突然、落ちる

で、穴の底から、向こう側の穴の縁を少し見上げるアングルで始まる。全体的に灰色がかった絵で、うす暗いカンジだ。たぶん曇天なのだろう。穴の縁に、つまり、底から50メートルほどの切り立った崖の上に、3人の人影がある。大人が二人と子どもが一人。夢を見ている自分は、彼らが、両親と3〜4歳くらいの自分であることを知っている。

次の瞬間、絵が切り替わる。子ども(の自分)の目線だ。既に穴の底に向かって落ちている最中だ。穴の底が近づいてくる。長い間落ち続けているので、体勢が崩れてしまいそうになる。なんとか上体を起こそうとするが、頭が重たいせいか、前のめりになる。このまま着地したら、足がビッキーンとなっちゃうよーっ!

※注:「ビッキーンとなる」とは、ちょっと高いところから飛び降りる時、足首や膝を曲げずに着地してしまうと、アキレス腱のあたりに激しい痛みが走ることである。

体勢を立て直さなくっちゃ!ああっ!着地しちゃう!もう間に合わないーーーーっ((((;゚Д゚)))))))

まさに着地しようとする瞬間、絶望が意識も身体も支配したところで、夢は突然終わる。

今にして思うに

この夢が、同じ夢を見ちゃうシリーズの最初で、子どもの頃に何度も見ていたものだ。何度見ても、一度も着地したことはなく、ビッキーンとなったこともない。あんな高いところから落ちるのだから、着地に失敗してビッキーンとなる程度で済むわけがなく、死んじゃうくらいのハナシなのだが、小さい子どもである自分に想像できた最大級の苦痛が、おそらくビッキーンだったのだと思う。風邪をひいて熱を出した時に見ていたようだ。大きくなってからは見ていないが、今でもありありと思い出せる。

ちなみに、大人(=両親)に突き落とされたのか、自分から飛び降りたのか、うっかり落ちたのかは、今も分からない。なんかちょっとアレなので、両親にも話したことはない。