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たけちゃんForever(3)

『たけちゃんForever(1)』でも書いたが、我が家では鳥を籠から出しっぱなしにしている時間が長い。そのままにして家族全員が出かけることもあった。

悲劇

ある日、買い物から帰宅し、車庫に車を入れている父以外の3人が、先に家の中に入った。すると、リビングに鳥達の姿が見えない。アレ?どこで遊んでるのかな?まさかとは思うが、階段登っちゃった?
「たけー!」「まさー!」

「あっ!おかあさん!ベランダの窓、少し開いてるよ!」

と、同時に、テレビ台の向こう側から、ピィというか細い鳴き声がした。みんなで床に頭をくっつけてテレビ台の下を覗きこむと、部屋の角の壁際に縮こまっているたけちゃんが見えた。

「たけ。おいで。」弟が手を差し伸べると、テレビ台の下を潜り抜けこちら側にタタタと寄ってくる。指にとまったたけちゃんは、怯えている。

「まさは?たけ。まさはどうしたの?…一人なの?」と、母。
翼のあたりの羽が1本抜け落ちていた。きれいなブルーの。
全てを悟る3人。
おそらく、窓の隙間から猫が入り込んだのだろう。
「たけ、怖くて、ずっと隠れてたんだよ。かわいそうに。」と、遅れて家に入ってきた父に、母が報告する。
いや。死んだまさちゃんの方がずっとかわいそうだと思うぞ。

自分が見ていないだけに、まさちゃんがどんな状況で死んだのかが気になってしかたなかった。そして、物陰から発せられたたけちゃんのピィというか細い鳴き声は、後々、繰り返し見るようになる夢の中では、水色のまさちゃんの鳴き声となるのである。→セキセイインコにエサをあげ忘れる夢〜同じ夢シリーズ2 - 履修届を出してないっていう夢

骨折の憂き目にあう

その後も、たけちゃんは相変わらず多くの時間を籠の外で過ごした。たけちゃんが床で遊んでいるのも構わず、そこのけそこのけ掃除機が通る〜って感じで、母は掃除する。

ある日、逃げ遅れたたけちゃんは、足を掃除機のヘッドに引っ掛けられ、骨折してしまった。セキセイインコの足なんて、そりゃあ細いわけですよ。簡単に折れますよ。

ペットの病院がなかったので、弟が近くの家畜診療所に連れて行った。(田舎にはそういうところがあるのだ。)骨を固定してくっつけるために、針状のものを差し込んだのだそうだが、たけちゃんはギャッっと鳴いて、自分を押さえている弟の手に思いっきり噛み付いたのだそうだ。セキセイインコのクチバシって、噛みつかれると痛いのだよ。穴が開くよ。だから自分はたけちゃんに触れるのはあまり好きじゃなかった。弟はかいがいしく世話をして、たけちゃんに好かれていたので、指を出すといつもスッと止まってくれた。だから、診療所に連れて行く役を仰せつかったのだ、母から。でも、あの日は思いっきり噛み付かれて、弟の手には傷ができていた。帰宅後、泣いたよ、弟は。診療所では泣き出したいのを我慢したんだな。