芥川龍之介の短編モロモロ読んだよ

自分は普段はhontoを利用するのだが、iBooksの無料電子書籍に、(大体の内容は知ってはいるけど実はきちんと読んだことがなかった)文学作品があったので、今回は、芥川龍之介の作品を一気に読んでみた。

 

羅生門 』1915年
生きるために悪いことしたヤツに、こちらも同様に生きるために悪いことしたって許されるんじゃね?という、開き直りの連鎖のお話。

『鼻』1916年
鼻がデカイ僧侶が、鼻を小さくする施術を受け、効果絶大と喜んだのもつかの間、またデカくなってしまったという、可哀想な話。

戯作三昧』1917年
自分を大物と思うケチなプライドから、あれこれイラついてる年老いた作家が、孫の言葉にハッとして、書くことへの純粋さを取り戻したりしつつ、このままじゃ終わらんゾと思うお話。

『蜘蛛の糸 』1918年
ま、そもそも、「自分が助かるためには、他を蹴り落としてでも…」と思うようなヤツだから、地獄に堕ちてるわけで、改心なんて期待できないって感じのお話。

地獄変 』1918年
インパクトのある絵を描きたくて、自分の娘を焼き殺した絵描きのお話。

杜子春1920年
お金持ちになれば、怠惰に生き、貧乏になれば、人間の薄情さを知り、遂には仙人になる修行で、言葉を発してはいけないことになった主人公が、母親の深い慈愛を知った時に、禁を破って「おかあさん!」と叫んだところで夢から覚めて、幸せに暮らしたお話。

『藪の中 』1921年
誰が犯人だったのか、本当は自殺だったのか、結局のところわからないというお話。

『トロツコ』 1922年
工事現場のトロッコについて行ったら、ちょっと遠くまで来てしまい、怖くなって慌てて家に帰ったという、子どもにはよくあるお話。

『河童 』1927年
あえて河童を登場させる意味があったのかなかったのか。河童の世界じゃなく、人間の世界だったとしても、十分に面白いのにね。生意気言ってスミマセン先生。

 

今さらではあるが、ちゃんと読んでみてよかった。面白かった。

ところで、なぜ無料なんだろ?