『未来の二つの顔』読みました〜

人間と人工知能が共同で作った小説が何作か「星新一賞」に応募されて、1作品は1次審査を通った、とか、AlphaGoがイ・セドルさんに圧勝した、とか、「人工知能」関連のニュースが盛り上がった直後に読んだのが、ホーガンの『未来の二つの顔』。

少し前に読んだ『内なる宇宙』は、映画の『マトリックス』と同じような内容だった(てゆーか、映画の方が後から作られている)が、この『未来の二つの顔』は、映画の『2001年宇宙の旅』や『ターミネータ』をイメージしていただけるとよろしいかと思う。ざっくり言うと、意志を持ったコンピューター(人工知能)vs人類、っていうお話。舞台は2028年。1979年に発表された作品なので、ホーガンはほぼ50年後を想定して描いたわけだ。

 

今からあと10年ほど先。

人工知能がホーガンが思い描いたレベルに到達しているか?というと、まだまだ(´・_・`)ってところだ。本作では、何かを修理したり運んだりする、特定の機能に特化したドローンが大活躍だが、現実ではまだカメラをくくりつけて飛ばす程度。
でも、確かに、小説や映画に比べると現実世界の進歩はかなり遅いのだが、なんとなーくジワジワと近づいてる感じはする。想像できることなら遅かれ早かれ実現するんだと思える(特に、武器)。

 

ところで、本作では扱われていないが、ワープはどうか?

余剰次元とかの謎を解明してほしいよ。で、重力波を操るなり人工ブラックホールを作るなりして、ワープできるように、誰か、はよっ。

数億年後、人類が進化して、または、今は「なんかニョロニョロしてて気持ち悪ぅ〜」とか思われてるヤツらから人類とは全く別の知的生命が進化して、彼らが宇宙の謎を解明するのかな。あるいは、地球のようなところで発生・進化する生命には、何かの限界とか制約があって、宇宙の謎は解明できっこないのかもしれないな、たぶん。

 

本作の人工知能は、「相手(人間)もまた、自分と同様に、生存のために戦う、知能を持った存在」だということを理解し、「高度な知性は、(自分だけでなく)全てのものの生存を目的とする」と考え、戦いをやめる。戦いをエスカレートさせることしか考えない人類よりも、ずっとずっとおりこうさんなのだ。

で、最後は、そのことに気づけた人間もアッパレだ〜\(^o^)/共存していこうねメデタシメデタシ〜\(^o^)/というお話だ。