叡王戦の解説で、先崎さん…「たとえ、この先1勝もできなくなるとしても」

9/25の叡王戦の解説で、先崎さんが、叡王戦の優勝者の予想を求められて、「(自分は既に決勝トーナメントに残っていないので)他の棋士の勝ち負けはどーでもいいψ(`∇´)ψ」って笑いをとって、最後に、

「だけど、今回(の王位戦最終局)だけは木村さんに勝ってもらいたい。タイトル獲らせてあげたいね。たとえ、たった1期で終わったとしても、この先1勝もできなくなるとしても…。」

と言った。

 

それを聞いて、うんうんそーだよそーだよ(つД`)ノと思う反面、先崎さんがここでそれ言っちゃあ…(>_<)って思った。

木村さん本人は、「この先、勝てなくなってもいいから、今回だけは…」って思ったかな?チラっと心の中でそう思ったとしても、たぶん、一瞬で否定したんじゃないかな、と想像する。

そんなこと思ってたら勝てない。棋士を続けられない。まずはこの勝負に勝つ。勝って、タイトル獲って、その後も勝つ。負けたら、その次は勝つ。
…って。

自分みたいなシロートのファンが、応援する気持ちが溢れすぎてそんなことを言うのはいいが、同じ棋士の、特に先崎さんには、勝負の前にそういうこと言ってほしくなかったなぁ。ただ、勝て!って、それだけでよかったんだよ。

だって、先崎さんが一番わかってるじゃないか、勝負の厳しさや、タイトルの遠さは。

いや、わかってるからこそタイトル獲らせてあげたいって思ったのだと理解してるよ。先崎さん、いい人だから。だけど、それは、勝負が決した後で直接、祝福の、あるいは、慰めの言葉として木村さんに言ってあげればいいことなのだ。


木村さんにとって悲願のタイトル獲得。でも、それは、すでに獲得数95期の羽生さんにとっても同じ重みを持つ。そうでなければ、95期なんて記録は作れないと思う。
たぶん、羽生さん自身、70期過ぎたあたりからわからなくなって、あっれー?いくつだっけな?で、今ではもう100期まで残りいくつかなってカウントダウンする方が楽ですね、ええ、ええ…という状態なのかもしれないが、だからと言って、勝利に対する貪欲さは失っていない(はずだ)。95個あるから、まあ、木村さんになら獲られても仕方ない…なんて、当然、考えていない(はずだ)。

 

名人戦の第5局2日目の羽生さんが忘れられない。

自分が応援するようになってから初めての失冠だったし、天童に応援に行ったということもあって、感傷的になりすぎたせいもあったが、もう、この表情たるや!

 

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LiLiCoもおすぎも泣きました。突然、雷が空を引き裂き、山火事が起きました。この世の終わりだと思われました。何かが宇宙から攻めてくる前兆でした。そして、白髪の羽生さんはカッコいい。

第6局の木村さんも、きっと同じような表情だっただろうな。

 

というわけで、今朝9時から始まった王位戦最終局。

羽生さんが先手で、横歩取り

なにおぅーっ(=゚ω゚)ノちっとも困ってないからね!作戦あるんだからねー!

(たぶん)