A君のこと

「こんな(円周率を3として教えるような)時代に生まれる子どもがかわいそうだなぁ。」と思われていたまさにその年に生まれた子は、長じて、円周率を3.14として計算するようになった。

うさぎの耳の話 - 履修届を出してないっていう夢

さらに、いっちょまえにπとか言うようになっている。

さて、彼が通う中学校で、去年、U先生がギターを弾いたことについての感想「とても面白く、思わず聞き入ってしまうほどの歌声だった。南こうせつの東京ドームライブに行ったときの記憶がよみがえった。」が学年便りに掲載されたA君。南こうせつの件はウソだったのだが、面白い子であるから、当然、注目しているよ。

南こうせつ - 履修届を出してないっていう夢

 

我が家の中2も、A君のことが好きだ。今年も同じクラスで仲良くやっている。

 

⚽️A君はサッカー部のキャプテンである。

ボールなどの備品を持ち帰る(なぜか備品用の倉庫を使わないので)当番表を作ることになって、A君の手書きメモを我が家の中2が持ち帰ってきた。

中2がPCに向かって固まっている。見ると、この日は誰がビブスを持って帰るんだよ?この子は一度も当番にならないよ?的な抜けもれが多すぎ。肝心な情報がダメダメなのに、紙の半分近いスペースを割いて、面白ネタがしたためられている。

自分:「直しちゃえばいいじゃん?」

中2  :「んー。A君に聞いてから…」(ラインで連絡してみるも、反応なし)

自分:「これはどう見たって、途中で当番表がメンドクサクなっちゃって面白ネタの披露にはしってしまった中学生の書きつけだろ。これがA君の限界なんだよ?メモはあてにせずに自分の判断でさっさと埋めちゃいな。」

中2は妙に納得した表情でPCに向かった。

A君、限界とか言ってすまぬm(_ _)m。でも、自分はA君のファンです。会ったことないけどね。

 

✏️A君は成績が良い。

そのA君が、他のサッカー部の子と授業中におしゃべりしたとかで、顧問の先生がお怒りになり、部活が中止になった。で、当事者は職員室に謝りに行くのだが、他の部員は、先生のお許しが出たらすぐに部活を始められるように、校門前で待機するのが通例なんだそうだ。5時間授業なのでいつもより早く下校して、再登校だ。

(はぁ?中止になったんじゃないのかい?めんどくさい先生だなぁ。)

校門前には誰もいなかったらしく、家に帰ってきた。おバカさんなのか?

「もしかしたら校庭にいたんじゃないの?」と指摘されて、「あ、そーかも。」と、touch and goだよ。

校庭にもいない。校舎に入り職員室を覗くと、まさにA君がお説教されているところだったので、家に帰ってきた。おバカさんなのか?

結局、ラインで部活は本当にないって判明したのが17時。しょーもないことで何時間も無駄にして(>_<)。ま、それが青春ってやつなのか?

翌日、A君が語ったところによると、先生の前で号泣したのだとか。「突然、自分が情けなくなって、泣いたんだってー」そう言って、我が家の中2はウヒャウヒャと笑っている。

確かに面白い。自分が情けないって、もうなんなのそれψ(`∇´)ψだよ。

しかし、本当の意味で情けないのは、夏の炎天下、ありもしない部活のために学校まで2往復もした我が家の中2であることは言うまでもない。