『ラ・ラ・ランド』と『3月のライオン前編』観ました〜

決して熱心なファンとは言えないが落語が好きで、数年に一度、瞬間的プチブームが訪れて、友人と観に行ったり、寄席のホームページをチェックしたりしている。

去年の10月も鈴本に小三治さんが出たのを観に行った。

さて、久しぶりに鈴本のホームページを観たら、3月の29日と30日に小三治さんが出るではないか!おおおおお!すぐにカレンダーに入力したよ。

そして30日、行きましたよ。徹夜してそのまま夕方まで働き続け、大急ぎでシャワー浴びて、家を飛び出した。
開場時刻は17時で、すでに過ぎてしまっている。少しでも早く着きたくてタクシーに乗ってしまった。
17時半に着いたのだが、なんと「満員御礼」の札が出ている!チケット売り場も閉まっているではないか。自分の他にも何人か、諦めきれずに係りの人に何か尋ねて、名残惜しそうにガラス扉の中を見やり、立ち去っていった。

数日間、ほとんどまともに寝ていなかったので、そこで一気に疲れが押し寄せて来た。動けない。ボーっと立ち尽くす自分。

 

…とにかく、帰るか。帰るしかないな。

 

眠気は通り越していたが、視野が極端に狭まって、音も聞こえているようで聞こえていない。お花見の人たちで混んでいたことだけはわかった。足が思ったほど前に出ないし、人とぶつかりそうになってもとっさに避けられない。

なんとか上野駅にたどり着いた。

モウロウとしながらも駅ナカの本屋さんに立ち寄った。本屋さんを見たらほぼ自動的に足が向くのだ。
そこで発見したのが『農家が教えるどぶろくの作り方』だ。
横を通り過ぎる時にチラッとタイトルが目に入っただけだったのだが、店内をウロウロした後、なんだか気になって手に取ってみた。ペラっとめくったら、漫画タッチの絵が目に飛び込んで来て…つい買ってしまったよ。

 

これは絶対に面白いに違いない!

 

その後も怒涛の日が続き、今日、ようやく時間ができた。

 

よぉ〜し、どぶろくの本を読むか?それとも映画を観るか?


シネマイレージデイだから、映画に決めた。「お得」に弱いフレンズなんだね

というわけで、遅ればせながら『ラ・ラ・ランド』と『3月のライオン 前編』を観てきたよ。

 

ラ・ラ・ランド』むちゃくちゃ良かった。

ピアノ演奏シーンと、歌・踊りのシーンで時間を割かれるから、話はザクッザクッと大きく進む。画面に「冬」って出て、出会い、次に「春」って出て、再開し、「夏」はラブラブで、「秋」に別れて…次の冬は「5年後」。
でもですね、不覚にも涙が出そうになりましたよ、2回ほど。へこたれそうになりながらもこんなに真っすぐに夢に向かっている二人。相手の成功を心から祈っている二人ですよ。いやー泣けた。もう一回観てもいいくらいだ。
あと、衣装が良かったなぁ。

 

で、その30分後に『3月のライオン 前編』っすよ。

桐山君の学生服のサイズが合っていないのが、ああ、こういう子いるよねって感じで、リアルでしたなぁ。ブレーザーの袖口から見えるシャツの袖も長いし、ズボンなんかシワシワ・ダブダブなんだけど、丈はツンツルテン。靴も、歩くたびに踵が抜けそうになっている。普通の家庭の子は、親と一緒に制服のサイズ合わせに行くところだけど、桐山君は一人で準備したんだね、ってわかる。
髪のボサボサ感もすごかった。マンガの桐山君は同じボサボサでも、もう少しサラサラ感があるのだが…。
とにかく、桐山君の作り込みが微に入り細に入りって感じで、とても印象に残った。生い立ちや現在の環境、性格を深く読み込んだのだろうね。お風呂にも入らず将棋の研究をしてたらフツー臭いますよ、17歳の男子ですから。マンガの桐山君は絶対に臭くなさそうだ(と、自分は読むたびに不思議だった)が、映画の桐山君には、汗臭さを感じたね。

島田さんは、マンガの島田さんだった。モロ実写化。

登場するどの棋士も駒を強く打ちつけるように指すので、「ペキっ!」って駒音が大き過ぎたように思うが、これは、ま、好みの問題かな。自分は八代六段のような「ぺとん」って感じが好きなのだ。

後編も楽しみだ。